千葉 直紀

DE提唱者マイケル・パットン氏によるオフィシャルな2冊目の書籍DEの事例が豊富に紹介されており、英語版ではあるが、DEの原則を理解するのに役立つ。

?書籍(英語版)

Developmental Evaluation Exemplars: Principles in Practice発展的評価事例集:実践における原則)
Patton, Michael Q., Kate McKegg and Nan Wehipeihana著  
The Guilford Press発行(2016年)

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本書は2016年に発行されたDE提唱者のマイケル・パットン氏によるオフィシャルな2冊目の書籍である。我らがケイトも共著者である。

2011年発行のマイケルの最初の著書『Developmental Evaluation: Applying Complexity Concepts to Enhance Innovation and Use,』(Patton, Michael Q., Kate McKegg and Nan Wehipeihana著 The Guilford Press発行)ではDEの詳細が語られ、それをきっかけにDEが北米を中心に急速に広まったそうだ。その結果、これもDE、あれもDEというように、玉石混交の状態となってしまったため、あらためて優良な事例と、何がDEと言えるかの原則をまとめて示そうと試みたのが、本書だ。

以下、本書からマイケル・パットン氏の言葉を引用しよう(日本語訳:筆者)。

発展的評価は方法、ツール、あるいはテクニックの集合ではない。従うべき一連のステップはない。レシピも公式も、標準化された手順もない。むしろ、発展的評価は指針となる原則を通じて、ソーシャル・イノベーションを評価するという課題へアプローチする手段である。

標準化されたモデルは、「小さじ 1/4 の塩を加えなさい」というレシピのように具体的であり、非常に規定的である。対して原則は「好みに応じて味付けしなさい」というように指針を示す。タイムマネジメントの「ベストプラクティス」では、営業日の最後の 1 時間を確保して急ぎでない e メールに対応するという状況を規定する。原則に基づくアプローチは、急ぎの e メールとそうでないものとを区別し、それに 従って e メールの時間を管理するようあなたを導くのである。

複雑で不確実な状況に柔軟に対応するには、ルールよりも原則こそが有用である。DEではこの原則を知るために、ぜひ事例をご覧いただきたい。どの事例も非常に奥が深く、何度読んでも、そのたびに気づきがあるだろう。ぜひ、味わいながら読んでいただきたい。

出版社のサイトのリンク
https://www.guilford.com/books/Developmental-Evaluation-Exemplars/Patton-McKegg-Wehipeihana/9781462522965